當麻寺には古来より、「當麻曼荼羅」に描かれた内容を解説する「絵解き」が伝わっています。
この「當麻曼荼羅絵解き」には、極楽浄土の光景を独特の節回しで説く一節があり、「絵解き節法会」とも呼ばれています。作家の五木寛之氏の著書にも何度となく登場するこの「絵解き節」は、現在では中之坊にのみ伝承されており、有名な絵天井の間で拝聴する事ができます。
絵解きに用いられる「平成當麻曼荼羅」は、前田青邨画伯の高弟・入江正巳(いりえまさみ)画伯が、着想から長年の研究の後、丸10年をかけて描き上げた畢生の大作です。
※ 當麻寺伝統の「絵解き」には一部に独特の節回しがついており、別名「絵解き節法会」とも
呼ばれております。この「節」が伝わっているのは中之坊だけです。他の寺院や会場にて、
「絵解き」として曼荼羅の解説が行われる場合がありますが、古来より伝わる当山の伝統の
「絵解き」とは異なるものですのでお間違えのないようにご注意ください。
中之坊の絵解きは實秀長老または實昭院主によって修されます。