當麻寺中之坊の霊宝殿では、さまざまな宝物(ほうもつ)が入れ替え制で展示公開されています。
●ただいまは弘法大師さまの掛軸が数点公開されています。「弘法大師二所明神」(鎌倉時代)、「山越阿弥陀 太子・大師図」(室町時代)など貴重な掛軸も。
●中将姫さまが書写された経巻「称讃浄土経」(奈良時代)が10/16~11/30の期間で特別公開。書籍『称讃浄土経を読み解く』の出版記念です。
●『塼仏』(飛鳥時代)、毘沙門天立像(平安時代)、仏像台座蓮弁(平安時代)、薬師如来繍佛(鎌倉時代後期―南北朝時代)、像高3cmの『一寸愛染明王像』(室町時代)、木造・摩利支天像(室町時代)、十三佛画像(室町―江戸時代)などが公開されています。
●版木は、『中将姫廿九歳御影』、『女人高野 大師尊影』、『中将姫縁起』ほか、『ダラニスケ』関連のものが展示されています。
そのうち、『女人高野弘法大師尊影』版木は、弘法大師空海が當麻寺に参籠して中之坊に真言密教を伝えたことと、中将姫さまの女人往生の信仰とが重なって、中之坊を中心とする當麻寺が「女人高野」として信仰されたことを示す貴重な資料です。
●中将姫さまのおかみそり『中将法如剃髪剃刀』や、毛髪による刺繍『中将法如毛髪種字三尊』、中将姫さまの生涯をあらわした『中将姫絵伝』などが中将姫さまゆかりの宝物が展示されています。
●中将姫さま直筆写経『称讃浄土経』(奈良時代)と中将姫さま最古の肖像画『中将姫廿九才御真影』(鎌倉時代)の複製が常設展示されています。
●仏師・三浦耀山刻の中将法尼像が常設展示されています。手のひらサイズの小像で、当坊にて定期開催されている仏像彫刻教室のお手本でもあります。
●新造顕された木造弥勒菩薩坐像がお祀りされています。大分県国東市の佐藤順教仏師によって新た制作された像で、総クス材で総高150センチ。當麻寺中之坊に伝わる掛軸「弥勒菩薩画像」(室町時代)をもとに五智宝冠を被り宝塔を持しています。さらに堂々とした胸のあたりは金堂の弥勒仏坐像(国宝)の特徴も取り入れ、装飾を少なくし、将来に弥勒如来となる雰囲気をあわせ持っています。
●刀剣は室町時代の3振が入れ替え制で順次公開されています。
ただいまは、大和刀工による室町時代の薙刀が公開されています。
なお、中之坊はほかに備前伝長船派の打刀(銘「備州長船師景」・室町時代)と精緻で規則的な樋の彫りが美しい大身槍が納められており、数カ月ごとに入れ替え展示が行われます。詳細
●下坂鍛冶による槍の奉納額も展示されています。下坂兼次の銘があり、江戸時代初期寛文頃に京で活躍した刀工によるものと知れます。
※ 公開予定は変更になる場合があります。
毎月16日は、中将姫さまがご祈願をされた日にちなんで、導き観音さまのご宝前で祈願会が営まれます。
月のうちで最もご利益が厚いとされる日で、堂内にて参列してご祈祷を受けることができます。
◇導き観音さま(平安時代前期(10世紀後半)・重要美術品)を特別拝観できます。「眼前に拝すれば心身が美しくなる」といわれる名像です。
◇ 役行者さまの加持井戸から観音さまにお供えした水によりお加持が行われます(香水加持:こうずいかじ)。尊い清水によって心身を清めていただきましょう。
「導き観音祈願会」の詳細
●送金による祈願のお申し込みができますので下部を参照の上ご利用ください。
●法会の内容が予告なく変更になることがあります。
◆ 10/16の「導き観音祈願会」では、清らかな白砂に光明真言の功力をこめる「土砂加持(どしゃかじ)」をお勤めいたします。本年は略法にて簡単な作法でお勤めいたします。(ご祈願:一願1000円)
◆ 11/16の「導き観音祈願会」では、十一面観音様の御宝前で十一面護摩を修する「導き観音護摩祈祷」を行われます。それぞれの御祈願を書いた護摩木が炎に投じられ、導き観音さまに届けられます。 (ご祈願:一願500円)※ 天候が良くない場合は、堂内にて内護摩(炎をあげないで観念によって行う護摩)をお勤めします。
◆ 12/16の「導き観音祈願会」では、仏名礼拝会が修されます。當麻曼荼羅の三十七尊や称讃浄土経の十方諸仏などのほとけさまの御名をお唱えし、起居礼を繰り返します。立ったり座ったりを繰り返す起居礼には懺悔の意味があり、今年一年を反省をして身を清め、気持ちを新たにして新年を迎える準備をしましょう。
◆ 1/16の「導き観音祈願会」は、當麻寺修正会法則に基づく「十一面悔過」が修されます。1~7日に金堂などで行われる悔過法要は秘儀を含むため一般参列できませんが、この日は秘儀を除いて勤められますので例月の通りご参列いただけます。 (ご祈願:一願1000円)
◇ 導き観音祈願会のご朱印をご希望の方は、法会前(13時30分~14時の間)、祈願の申し込みをしていただく際に、中将姫剃髪所の祈願受付所に朱印帖をお預けください。
法会終了後、僧侶により揮毫され授与されます。
なお、この時のご朱印は、「朱印」といいながら「朱」ではなく「金色」で押印されます。
毎月1日13時より中之坊護摩堂において護摩祈祷が行われます。
護摩行の火炎によって災厄を焼き払いながら、祈願が書かれた護摩木が導師の手によって炎に投じられます。
日々の平穏・無事と、開運・発展を祈願しましょう。
役行者の秘薬「陀羅尼助」のご祈祷もこの法会にて行われています。中之坊納経所では、ご祈祷済みの陀羅尼助をお分けしております。
護摩木に祈願をお書きいただくのはいつでも可能ですので、あらかじめご来寺の上お申込みいただくか、郵便振替によるお申し込みも可能ですのでどうぞご利用ください。(一願300円)
1名様からでも申し込める贅沢な特別体験プランが設定されています。
●中将姫剃髪堂にて導き観音さまの特別参拝
※お名前をお読みしてご祈祷・御札つき
●中将姫さまのお話
●伽藍三堂(本堂・金堂・講堂)拝観
※国宝・重文の仏像群を拝観 僧侶のご案内つき
●絵天井の道場にて當麻曼荼羅絵解き
※通常は団体でしか申し込めない“絵解き”を拝聴
●写仏または写経を体験
※写仏は8種類・写経は2種類から選択可
※御朱印付き(写経・写仏限定御朱印)
●旧国宝茶室「丸窓席」(重文)にてお抹茶をいただく
※通常は立ち入り不可の茶室(重文)での一服
●おみやげに中将姫さまゆかりのくすり湯をお試し
●大和三名園の庭園「香藕園」や霊宝殿の寺宝を鑑賞
(トータル約150分)
設定日ほか詳細、お申し込みは Otonamiホームページへ
Otonamiホームページへ
※ 本プランは1名様よりお申込みいただけます。上のURLよりお申し込みください。
※ 上記サイトで受付終了している場合で、催行が確定しておりかつ定員に空きがある場合に限り、直接のお申し込みが受付可能な場合があります。メールにてご相談ください。おひとり13800円。お問い合わせ
※ 本プランはOtonami限定の体験プランのため設定日以外には開催できません。設定日以外でのご希望がある場合、全く同じ内容の体験プランは提供できませんが、同等の内容で代替プランを検討させていただけることもありますので、お電話またはメールでご相談ください。おひとり13800円。2名様よりご相談承ります。お問い合わせ
古典本曲を基礎として学びながら、現代曲・洋楽などさまざまな楽曲にも挑戦していただけます。
■レッスン日程(約60分)
11月 7日(木) 16時~
11月 21日(木) 16時~
少人数で行っておりますので、参加ご希望の方は必ずご予約下さい。
はじめての方はまずは16時教室に参加いただいております。継続される方は、人数が偏らないように17時教室と18時教室に振り分けさせていただく場合がございます。
[体験] 尺八教室
[お問い合わせ]
仏師の指導のもとに仏像を彫る講座です。
通常は、はじめての方には手のひらサイズの“中将姫さま”または“お地蔵さま”あるいは板彫レリーフの“お大師さま”を彫っていただき、以降は、お釈迦さま、観音さま、お不動さまなど、お好みのほとけさまに挑戦していただいています。
ご希望の方はeメールにて事前ご予約ください。
●会 場 : 中之坊
●開催日 : 3月・6月・9月・12月の年4回(主に日曜日)
●次 回 :令和6年12月 1日(日)
●次次回 :令和7年 3月 2日(日)予定
●時 間 : 10時~16時頃(次回12/1は17時頃)
●費 用 : 講習費 10000円/材料費 2000~4000円(初回の材料費は2000円)
●彫刻刀 : 初めての方には彫刻刀を貸出いたします。
継続される方はご購入下さい。(6本組14000円)
●お申し込みは、継続の方は開催月の前月1日より、新規の方は開催日の一か月前より受付いたします。ご予約
天平宝字7年6月15日、中将姫さまは剃髪して尼僧となり、翌日16日、その髪を糸にして阿弥陀や観音さまの梵字を刺繍し、「仏さまの御姿を表せ給え」と願われました。この発願に仏さまがお応えになって表されたのが「當麻曼荼羅」です。髪供養会はこの故事に基づく行事で、参列者が手ずから毛髪をお供えする珍しい祈願祭。中将姫さまの刺繍の前で頭髪を切り、その髪を法会後にご自身で髪塚に収めます。
法会は14時より開始されますが、13時半ごろより順次、髪を切る儀式を一人ずつ行いますので、13時50分ごろまでには受付をお済ませください。ご家族の分の毛髪をご持参される場合は、1/4の大きさの半紙に包んでおいて下さい。
中将姫の現身往生を再現する行事で、観音菩薩・勢至菩薩ら二十五菩薩が、現世に里帰りした中将姫を迎えて、極楽へ導くという儀式です。 「中将姫ご縁日 練供養会式」行事案内 また、4月14日の特別祈祷“肌着加持”は午前10時~午後3時の受付です。ご希望の方は肌着またはタオルなど布地のものをご持参ください。
7月(旧6月)23日は中将姫さまが當麻曼荼羅を織り上げた日。曼荼羅完成を祝う行事が曼荼羅堂(當麻寺本堂)と中之坊写佛道場にて行われます。
曼荼羅堂では22日夕刻と23日早朝に「蓮華会式」が行われていますが、こちらの行事は拝観時間外に行われるため一般参列はできません。
中之坊写仏道場では23日14時から行われ、写経・写仏をされる方はご参加いただけます。
當麻寺中之坊の蓮華会は、延宝8年(1680)の文書「和州當麻寺真言宗学侶行人年中行事」に當麻寺「蓮華会」が旧6月23日の14時より行われていたことが記録されていることと、曼荼羅堂での「蓮華会式」では古式の「蓮華会法則」に基づいた法会が途絶えていることから、7月23日の14時から中之坊写仏道場に場所を移して行われてるもので、「蓮華会法則」に基づき“四箇法要”で営まれ、途中、中将姫さまの事績を唄った「中将姫和讃」も唱えられます。美しい絵天井の下、ゆるやかな声明・読経の声を聞きながら筆を運ぶことができます。
導き観音さまのご宝前で、「十一面観音護摩」の秘法が修せられます。護摩木に書かれた皆さまの願いが、浄火に投じられ、観音さまに届けられます。
願いを書いた護摩木は、参拝者自身の手で炎に投じて祈願することができます。
使い古した茶筌(茶筅)も供養され、昭和11年に建立された茶筌塚にその灰が納められます。ご家庭に古い茶筌がある方はどうぞご持参下さい。
※ 天候が良くない場合は、堂内にて内護摩(炎をあげないで観念によって行う護摩)をお勤めします。
役行者さまが開いた道場である當麻寺中之坊には我が国最古の和漢薬「陀羅尼助(だらにすけ)」が伝わっており、その発祥地とされています。
中之坊の大釜では昭和の終わりごろまで毎年大寒に入ると一年分の陀羅尼助をダラニをお唱えしながら焚いていました。
それにちなみ、いまも残る大釜の前で大寒に入る1/20にお護摩を厳修し、だらにすけのご祈祷と皆さまの息災を祈願いたします。
●ご祈願の護摩木は一願500円です。